本日の基本稽古は、間合いの出入りがメインでした。
いわゆる、技前(打突の前)のひと仕事、の部分です。
打突そのもの(手の内や踏み込みなど)は出来ることを前提として、打突の好機の作り方をどのように基本稽古で身につけるかというところです。
打突の好機。
とても重要なのですが、基本稽古で取り組んむことが少ないですよね。
例えば、
「面打ち4本ずつ」と言えば、
同じような入り方、同じような打ち方、
になっていませんか?
そこを、4本とも違う面を打ってみましょう、と言われたらいかがでしょうか?
何も考えず、ひたすら真っすぐ打ち込んでいる人からすれば、戸惑うことでしょう。
昨日は、打突前の間合いの入りかたについて、藤原範士から指定がありました。
①右足(攻め足)で、1、2、3、4と繰り返し間合いを探りつつ、5のところで、少し大きく入って打突。
相手は、1、2、3、4と同じリズムで間合いを侵されますが、いつ来るのだろうと半信半疑になっているところ、5でリズムを崩される。
そこが、打突の好機となる。
②同様の攻め足で1、2と繰り返し間合いを探りつつ、3のところで腹を据えて5秒間止まる。
相手は、3のところで、「打ってくるか」と身構えるも、なかなか出てこないところで居つく、気が抜ける、そこを打突。
(1、2、3、4、5とあるが、回数は自由)
③同様に攻め足で、1、2、3と間合いを侵しつつ、4、5で相手を引き込むつもりで、攻め足を退く。
相手がたまらず打ち込んで来るところを、出鼻面。
相手の気攻め、前に出ようとする力が強いときに有効。
文字にすると分かりにくいかと思います。
さて、こうした攻めというのは、
基本稽古や約束稽古だから上手くいくものであって、
そのまま実践で通用するものではない、
と思われる方も多いかも知れませんが、
それが実践でも上手くいくようになるのです。
崇菱会で藤原範士に学んで、
何が身に付くのかと問われると、
このあたりでしょうね。
昨日も、上位の先生方とたくさん稽古をさせていただきましたが、
②と③の間合いの攻防から、納得の有効打突がありました。
これは、まさに、稽古の通りだったと思います。
子どもたち、特に中学生の稽古で必ずするのが、
「10本連続で全部違う打ち方をしてみましょう」
というのですが、みんな戸惑います。
見ていると、
大きく
小さく
表からの面
裏からの面
払って面、
担いで面、
打ち落として面、
巻き落として面、
など、
多彩な子もいます。
しかし、それは、手元だけであって、
足さばき、つまり間合いの出入りを区別している子どもは、ほとんどいません。
まずは形から。
さっそく指導方法に取り入れたいと思います。
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