2016年5月29日日曜日

2015/05/28 『差』

運動会シーズンですね。
昨日は体育館が使えないので、竹刀のお手入れ会。
私は仕事で遅くなったので欠席。

こういう会で思うことは、
子どもたちが学ぶのも大切ですが、
保護者の皆さんにも知ってて欲しいことがたくさんあります。

ささくれを直す、
中結や弦の緩みを締め直す、
などの方法を知っていただく。

それよりも重要なのは、
竹刀の正常な状態、異常な状態を知っておいてもらうこと。

正直、手入れは素人の保護者さんには難しいです。
けど、
ちょっとささくれている、
ため割れしている、
中結が緩んでいる、
柄が回っている、
などの異常を確認することは出来ます。

子どもでは判断しにくいことでも、
大人なら判断出来るからです。

そして、もし、危ないと思ったら、まずは先生に聞くことです。
そこは、まだ子ども任せには出来ないところです。

そして、手入れをお願いするのであれば、できれば購入したお店にお願いする。
そうすると、次に竹刀を購入するときに、節を合わせてくれたり、適正な手入れ方法を教えてくれたりします。

最近では、ネットで安く購入できますので、修理よりも買い換えたり、使い捨てが多いようですので、組み替えを教わったり、節を合わせたり、柄の長さを調節したり、弦や中結にこだわりを持つきっかけを失っています。
つまりは、良い道具、良い物を知るきっかけを失っているとも言えます。

同じように剣道を習っているのに、道具に対しての良し悪しが分からないまま続けているのと、自分が使っている道具のことを知っている、また、自分に合った道具を知っているのでは大きな差があると思います。

ここでいう『差』とは、腕前の『差』だけをいうのではなく、剣道を学ぶことで得られることの『差』を言います。
剣道は実践だけではなく、道具から学ぶことがたくさんあります。

剣道具や道衣の着装も同じです。
子どもだから何でもいい、という方針はあまり好きではありません。
もちろん、お金の掛かることですから、良いと知っていても買えないものもあります。
だからといって、ハナから子どもに合った良い道具を知る機会を与えないというのはどうかと思うのです。

せっかく剣道という伝統文化を受け継いでいるのですから、運動や競技という枠だけではなく、良い道具から学ぶ機会も大切にしていただければと思います。

剣道を下支えしているのは、道場の活動や試合剣道だけではありません。
剣道具の製造・販売によって伝統文化を守ってくれている方々がおられることを教えることも、教育の一環とされたらいいなと思います。


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